いよいよ本格的な夏ですね。
コロナ禍が始まって3年以上経ちました。ワクチンが接種できるようになり、重症者数は激減していますね。ワクチンのことを知りたくなり、調べてみました。
現在、日本で接種されている新型コロナウイルスのワクチンは、ファイザーとモデルナの2種類です。どちらも「mRNAワクチン」で、このタイプのワクチンはこのたび人類史上初めて作られたものだそうです。この生みの親がカタリン・カリコ博士です。彼女がいなければ「mRNAワクチン」は誕生しませんでした。
カリコ博士はハンガリー生まれ。実家は貧しかったのですが、彼女は非常に優秀でしたので渡米することができ、mRNAの研究に没頭しました。半世紀前のことです。しかし、当初、彼女の研究は全く評価されませんでした。
新型コロナウイルスの表面には「スパイクたんぱく質」と呼ばれる突起があり、ウイルスはここを足掛かりとして細胞に感染します。mRNAはこの突起の部分の「設計図」にあたります。ワクチンを接種すると、これをもとに細胞の中でウイルスの突起の部分だけが体内で作られます。そして、この突起によって免疫の仕組みが働き、ウイルスを攻撃する「抗体」が作られるのです。
カリコ博士はノーベル賞の有力候補に挙がっています。彼女はNHKのインタビューでこう語っています。「私をヒーローだという人もいますが、本当のヒーローは私ではなく、感染の恐れがある最前線で働いている人たちです」
謙虚で、素晴らしい人ですね。カリコ博士についてもっと知りたくなりました。