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素子社長よもやまばなし

9月|2022. September

「トラックを児童画でラッピング「こどもミュージアムプロジェクト」」

トラックを児童画でラッピング「こどもミュージアムプロジェクト」

新米の季節になりました。
美味しいお米を食べると幸せな気持ちになりますね。

 

先日、素晴らしい取り組みをされている運送会社「宮田運輸」の宮田博文社長の講演を聴く機会がありました。

 

宮田社長は子どもの頃からトラックが大好きで、42歳の時にお父さまの運輸会社を継がれました。
しかし、社長に就任した矢先に、社員が事故を起こしてしまいます。トラックとスクーターの接触事故で、相手の方は亡くなってしまいました。
宮田社長は急いで病院に駆けつけましたが、案内されたのは「霊安室」でした。
亡くなられた男性のお父さまに恐る恐る挨拶をしたところ、お父さまはこうおっしゃったそうです。
「わざわざありがとう。私はどっちが悪いかとか分からへんけども、たった今、息子が命を落とした。そして息子には、小学4年生の娘がいたことだけは分かっておいてくれ」
決して宮田社長を罵倒されることなく、優しい口調だったそうです。

 

その後、宮田社長は、とても悩みました。このままトラックの仕事を続けていいのか・・・と。そんなとき、ある人に言われたそうです。
「君はトラックが好きやろ。そのトラックを活かすことを考えたらどうや」
その時に思ったそうです。
「今生きている命を生かすことが、亡くなった方へ報いる道になる」

 

その後、ある社員がトラックの運転席に我が子が描いた絵を飾っていたのを見て、トラックに子どもたちが描いた絵をラッピングすることを思いついたそうです。
そして、「こどもミュージアムプロジェクト」( http://www.kodomo-museum.jp/ )
が発足しました

 

このトラックに乗っていると、運転する人も、トラックを見た人も、心の優しさやゆとりを取り戻すことができるそうです。
すると、昨今問題になっているあおり運転がなくなり、通り過ぎる車の人が手を振ってくれたり、パーキングでは写真を撮りたいと言われたりすることが多くなったそうです。何より社員が、トラックを大事にしてピカピカに掃除をするようになり、優しい気持ちで運転できるようになったとのこと。

 

私は、この話を聞いて、遺族の方の言葉がとても心に響きました。本来なら悲しみや怒りをぶつけたくなる場面だったでしょう。しかし、ご遺族の深い愛情のお陰でこの素晴らしいプロジェクトが発足したと思います。
このプロジェクトは今、全国に広がりつつあります。どこかで見かけたら、こんなエピソードがあったことを思い出してください。
そして、このトラックを見て優しい気持ちになれる人がたくさんいるということが、私にはとても嬉しいのです。

ちょっとブレイクコーナー

『そして、バトンは渡された』(瀬尾まいこ・著)

少し前になりますが、映画化もされました。
「森宮優子、17歳。私には父親が3人、母親が2人いる。家族の形態は17年間で7回も変わった。でも全然不幸ではないのだ」
血のつながりにこだわらず、それぞれの親に愛されて成長する少女の物語です。

 

生みの母親が自由奔放で、主人公は振り回されます。しかし、愛情はとても深く受けています。それぞれの継父もとても個性的。でも優子のことをみんな愛しているのです。親子の絆は血のつながりだけではないんだな、と思います。
とても心がほっこりする本で、読み終わると感動に浸れます。

 

子どもは、成長と共に親に反発してくる時が必ずあります。でも親が子どもに常に愛情を注いでいれば、必ず分かる時がくるでしょう。「反抗期は立派な成長の証」と、長い目で見守ってあげたくなります。

トラックを児童画でラッピング「こどもミュージアムプロジェクト」
金子素子社長イラスト
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