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素子社長よもやまばなし

9月|2024. September

「Shrink(シュリンク)~精神科医ヨワイ~ を観て」

Shrink(シュリンク)~精神科医ヨワイ~ を観て

NHKで『Shrink(シュリンク)~精神科医ヨワイ~』というドラマが8月30日からスタートしました。主演は中村倫也さんです。予告を見て興味を持ち、見ることにしました。第1回目で、主人公の医師が言っていたことにとても考えさせられました。

 

・日本では精神疾患の患者数が800万人(12人に1人)に対して、アメリカは8200万人(4人に1人)
・しかし日本の自殺率は世界6位、アメリカは20位
・日本は患者が少ないのに自殺者が多い。つまり日本は隠れ精神疾患者が多い。日本は隠れ精神疾患大国である

 

そこで、日本とアメリカの精神疾患治療の考え方の違いを調べてみました。

 

アメリカでは1990年に成立した「障害を持つアメリカ人法」という法律があります。
これは「障害を持つ人にとっての公民権法」と呼ばれる法律で、障害を持つ人が社会に参加できることを保障したものです。
日本では2016年に障害者差別解消法(障害を理由とする差別の解消の推進に関する法律)が施行されています。
日本では法律に「障害者」という言葉がつきますが、アメリカでは「障害を持った人」という意味の「with disabilities」とされているという違いがあります。
「人格」と「障害」は別であるということが強く意識されています。

 

日本では20世紀の終わりごろにある製薬会社が「鬱は心の風邪」というキャッチフレーズを使いました。誰にでもかかる可能性があるこということを強調して、精神科受診への心理的ハードルを下げる効果を狙ったようです。
効果はあったようで、患者数は4年で倍増したそうです。でも残念なことに、風邪のように「寝ていれば治る」と曲解してしまう人も少なくなかったという感はあるようです。

 

また、ストレスそのものの捉え方が日本とアメリカでは大きく違うことがわかりました。
職場でのストレスが大きくなった時に、あなたはどうした/どうなったか?という調査では、アメリカでは「新しい仕事を探した」という回答が第1位だったのに対し、日本では「眠れなくなった」「職場で感情的になった」という回答が多かったそうです。
日本は「仕事におけるストレスは当たり前」、アメリカは「仕事とは基本的にストレスを感じるものではない」という違いがあるのですね。
また、ストレスと生産性の関係については、日本人は「少しストレスがあった方が集中できる」と考えていることがわかりました。

 

日本人はストレスというとネガティブな印象をもちやすいと思います。
それが、また精神科に対する偏見も大いに関係しています。
アメリカでは4人に1人が精神疾患ですから、偏見も少ないと思います。アメリカでは「心の病気」と「精神力」は無関係と考えるのに対して、日本では、無関係と考えられにくいですね。

ドラマでも言われていた「日本は隠れ精神疾患大国」であることは、もっと重要な問題として考えるべきだと思います。

 

原作には
「“そんなこと”で精神科にかかっちゃダメですか?」
という言葉があります。
「失恋した」「上司に怒られた」、そんなちょっと落ち込んだ時に、精神科が訪ねられる存在になれれば・・・と。

 

皆さんは、周りの人や家族、友達と、悩みを話せていますか?
職場ではどうでしょうか?
何かあったら、自分一人で抱えないでください。
そして、自分だけでなく周りにつらそうな人がいたら、声をかけてあげてください。

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